一級建築士学科試験/施工分野の傾向を踏まえて効率的な学習方法を考えました。

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一級建築士学科試験施工分野過去問7年分

私は普段木造住宅の設計をしているので、一級建築士の規模の仕事というものはなく、RC造やS造についての知識を経験から得ることができないので、施工分野や構造分野は初めは点数が上がらずに苦労した分野でした。

とはいっても聞き覚えのない知識を手当たり次第勉強するには、あまりにも時間がかかりすぎるので(実務のことを考えればその姿勢は大切です。)、学習に工夫が必要でした。

この記事では

  1. 一級建築士試験施工分野の出題傾向の解説
  2. 出題傾向を意識した学習の優先順位について考える
  3. 早期の過去問題集の学習を薦める根拠の紹介

について書いています。

“施工分野が苦手な方”や”効率的な学習方法”を考えている方にはお役にたてると思います。

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目次

一級建築士学科試験を突破するために施工分野が苦手な人ほど早めに過去問題に取り組んで欲しい理由

施工分野が理解しにくいからといって、

「テキストを見て内容をきちんと理解してから問題集を取り組もう」

と考えるのはあまりにも時間がかかるのでおすすめしません。

むしろ、施工分野が苦手な人ほど過去問題集から取り組んでいただきたいです。

その理由を順番にご説明していきます。

施工分野の問題の出題構成は毎年ほぼ変わっていない

他の分野もそうですが、施工分野はここ10年程見てもほぼ、毎年出題構成に変化がありません。

問1=監理業務等

問2=現場の施工管理、業務について

問3=材料管理、品質管理

問4=工事の際の届出

問5=地盤調査、仮設工事

問6=土工事、山留め工事

問7=地盤補強・地盤改良工事

問8=鉄筋工事

問9=型枠工事

問10+問11=コンクリート工事

問12=プレキャストコンクリート工事

問13+問14=鉄骨工事

問15=木工事

問16=防水・シーリング工事

問17=左官、石張り、タイル工事

問18=金属、ガラス工事

問19=内外装工事

問20=設備工事

問21=各種改修工事

問22=(特にRC造の)耐震改修工事

問23=各種工事

問24=建築工事の用語組合せ

問25=各種契約

※施工分野9年分の過去問題をまとめました。各設問にはこちらからリンクできます。

https://halu-ie.com/gakka-sekou-roundup-article/

今学習している部分が何点に繋がるのかを常に意識することが大切

出題構成が毎年ほぼ変わらない以上、テキスト学習をされる方は特に、

自分が学習している内容が上記の何問目に出題されそうか、何点に繋がるのか

は意識しておいたほうが良いです。

例えば、上記問題構成に当てはまらない部分の学習(各種工事にしか当てはまらないなど)は後回しにしましょう。

まずはRC造と鉄骨造は最低限押さえておきたい

まずは一番出題されている部分の学習を重ねることが点数アップへの近道です。

ほとんどは1点にしか繋がらない学習が多い中で、

問10,11,12,22のようにプレキャストの問題とRCの耐震改修を含めると

最低でも4点を獲得できるRC造の学習はおいしい部分です。

以下のリンクでは問10、11、12の過去問をそれぞれ9年分集めてカテゴリー別で学習できるようにしました。

https://halu-ie.com/gakka-sekou-concrete/

https://halu-ie.com/gakka-sekou-precastconcrete/

また最低2問出題されるS造も押さえておきたいです。

https://halu-ie.com/gakka-sekou-steelframe/

最短の学習時間で確実に点数を取りたいなら、過去問題集での学習がおすすめです。

学習時間が限られている中で、最も効率的に点数をとりたいならテキスト学習を飛ばして過去問題集を解き進めることを強くお勧めします。

理由は、

毎年の問題構成がほぼ変わらず、過去に出題された問題がこれまで何度も出題されているからです。

試験に出るかどうかもわからない内容を学習するより、出題傾向の強い問題を押さえておきたいというのは当然のことですよね。(重ねて申し上げますが実務的にはテキスト学習で基礎知識を深めるのは大切だと思います。)

市販の過去問題集で平成30年の施工分野の試験にどこまで通用するか検証

では過去問題を学習することで、実際どのくらい点数がとれるのでしょうか。

平成30年の施工分野の試験を、自分の知識を使わずに簡単に手に入れることのできる市販の7年分の過去問題集に書かれている内容だけでどのくらい正答できるのかを検証しました。

※私は以前、平成30年の環境分野で同じ検証をしています。詳しい検証方法についてはこちらの記事をご覧ください。

https://halu-ie.com/way-of-study-for-qualified-architect/

一級建築士学科試験施工分野過去問7年分

補足説明:画像中の平成30年の設問を消している赤線が2重のものは過去に出題された問題、1重のものは過去に出題された問題とは少しだけ内容が異なるものの、解説などを見ていれば容易に類推できるものを指しています。

結果

過去7年分を学習すると、25問中12問の正答と3問の2択が生まれることがわかりました。

やみくもに学習するより過去問題を学習する方が学習効率が良いといえます。

ただ、このままでは足切になるかどうかのぎりぎりの点数です。

ここでもうひとふんばりして過去10年分の学習をするとどのくらい点数をとれるのかも確認しました。

一級建築士学科試験施工分野過去問10年分

結果

過去10年分を学習すると、25問中14問の正答と5問の2択が生まれることがわかりました。

このように、過去に遡って学習がすればするほど正答できる問題は増えていきます。

※過去問題集は市販の問題集を利用しています。出版社は現在の法規等に照らし合わせて設問を適切に改変させている部分があります。そのため、実際の試験問題と相違のある部分があります。

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施工分野が苦手な方にお勧めする学習法

上記の内容で過去問題集で学習を薦めていくメリットは感じていただけたかと思います。

極端な話、施工分野が相当苦手で

「意味は理解できなくても良いから点数は取りたい」という切羽詰まった状態でも、最悪過去問題集を丸暗記していると、ある程度点数はとれます。

しかし、過去問題集の解説は少し不十分で暗記するのも大変ですし、「理解も深めてアレンジされた問題にも対応できるようにしたい」と考えると別に参考書が必要だと思います。

私が利用した参考書はこちらの記事に書いています。参考になればうれしいです。

https://halu-ie.com/recommended-reference-document/

また、より効率的な学習方法についてはこちらの記事で書いています。

https://halu-ie.com/saitangoukaku-kakomon-gakusyu/

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