この記事では
一級建築士学科試験で毎年出題されている(問3あたり)
材料保管・品質管理の設問を
9年分まとめてカテゴリーに分類しています。
一級建築士学科試験/施工分野/材料保管・品質管理過去問題まとめ
材料保管・品質管理の設問は
施工分野の他の設問で問われる事が多いので、
的が絞りにくいです。
材料保管方法など既出の数字をおさえてもらって、
あとはさらっと読み進めてもらえたらと思います。
材料保管
1. 外壁工事に用いる押出成形セメント板については、積置き場所を平坦で乾燥した屋内とし、積置き高さを最大で1.5mとした。h22/3
2.外壁工事に用いる押出成形セメント板の保管については、屋内の平坦で乾燥した場
所に、台木の上に積置きで、その高さが 1.0m以下であることを確認した。h29/2
問1は誤答肢、問2は正答肢です。
1m以下とします。
3. 外装に使用するALC薄形パネルは、台木を用いて1.0mの高さに積み重ねて、屋外に、防水シートを掛け雨露等がかからないように養生をして保管した。h27/3
正答肢です。
4.呼び径 150mm以下の硬質ポリ塩化ビニル管の屋外での保管については、ビニル管の反りや変形防止のため、通気性のよいシートで覆い直射日光を避けた平坦な場所に、角材の上に井げた積みで、その高さが 1.5m以下であることを確認した。h29/2
正答肢です。
5. 既製コンクリート杭の積込み及び荷降ろしに当たっては、杭の両端から杭の長さの1/5の位置付近の2点で支持しながら、杭に衝撃を与えないように行った。h22/3
6.既製コンクリート杭の積込み及び荷降しについては、杭に生じる曲げモーメントを
最小とするため、杭の両端から杭の長さの1/3の位置付近に2点で支持し、杭に衝撃を与えないように仮置きさせた。h28/3
問5は正答肢、問6は誤答肢です。
杭の両端から杭の長さの1/5の位置付近
の2点で支持します。
7.防水工事において、アスファルトルーフィングの保管については、雨露や湿気の影響を受けにくい屋内の乾燥した場所に、たて積みとした。h30/3
正答肢です。
8. ガスシールドアーク溶接において 、梱包を解いた後、数日間適切に保管したソリッドワイヤについては、ワイヤの表面に錆がなかったので、そのまま使用した。h22/3+h25/3
正答肢です。
9. 工事現場に搬入されたロールカーペットの保管については、縦置きせずに、横に倒して3段までの俵積みとした。h23/3
正答肢です。
10. アスファルト防水に使用する砂付ストレッチルーフィングは、屋内の乾燥した場所に、ラップ部分を上に向けてたて積みとし、2段に重ねないように保管した。h27/3
正答肢です。
11.工事現場に納入されたカーペット類のうち、タイルカーペットについては、材料が
荷崩れしないように、5~6段積みまでとして保管させた。h28/3
正答肢です。
12. 車輪付き裸台で運搬された外装に使用するガラスは、室内に保管場所がなかったので、裸台に乗せたまま、屋外に、防水シートを掛け雨露等がかからないように養生をして保管した。h27/3
正答肢です。
13. 木製建具の保管に当たって、障子やふすまは立てかけとし、フラッシュ戸は平積みとした。h22/3
正答肢です。
14. 負の摩擦力対応杭(SL杭)を、屋外に長期間保管するに当たり、杭表面に特殊アスファルトが塗布されているので、搬入時の荷姿のまま存置した。h27/3
SL杭は外気温により悪影響を受けるため、
屋外に長期間保管することが難しいです。誤答肢
15. 構造体の計画供用期間の級が「超長期」の建築物に使用するコンクリートについては、普通ポルトランドセメントを用いた。h23/3
正答肢です。
品質管理
1. 粗面仕上げの花崗岩の張り石工事において、石面にセメントによる汚れが付着したので、周辺の金物を養生したうえで、その石面に清水を注ぎかけた後に酸洗いをし、酸類が残らないように十分に水洗いを行った。h23/3
正答肢です。
2.塗料については、かくはんしても再分散しない沈殿物、皮ばり、凝集等の現象が生じていたので、こしわけによりこれらを取り除いて使用した。h25/3
正答肢です。
3.鉄筋工事において、鉄筋の表面に発生した錆のうち、浮いていない赤錆程度のものについては、コンクリートとの付着を阻害することがないので、除去しなかった。h30/3
正答肢です。
4. シーリング工事におけるバックアップ材については、シーリング材との接着性がよく、かつ、シーリング材の性能を低下させないものを用いた。h23/3
誤答肢です。
バックアップ材は目地が深い場合に
利用するかさ上げ材で、
これとは別に
“ボンドブレーカー”があり、
こちらはワーキングジョイントに
するための材があります。
どちらもシーリングと接着性が無い方が良いです。
5.屋内における塗装工事において、塗装場所の気温が5°C 未満、相対湿度が 85%以上の状況であったが、採暖と換気等の養生を行うことで、適切な温度・湿度条件が確保できたので、塗装作業をさせた。h28/3
正答肢です。
6.塗装場所の気温が5℃以下、相対湿度が85%以上又は換気が適切でなく結露するなど塗料の乾燥に不適当な場合は、原則として、塗装を行ってはならない。h24/3
正答肢です。
7.塗料、接着剤等の化学製品の取扱いに当たっては、当該製品の製造所が作成した安全データシート(SDS)を常備し、記載内容の周知徹底を図り、作業者の健康、安全の確保及び環境保全に努める。h24/3
正答肢です。
8.設計図書に定める「JIS又はJASのマーク表示のある材料が並びに規格」及び「基準等の規格証明書が添付された材料」は、設計図書に定める品質及び性能を有するものとして取り扱うことができる。h24/3
正答肢です。
9. 木工事に用いる造作材の工事現場搬入時の含水率は、特記がなければ、20%以下とする。h24/3
構造材は20%以下ですが、
造作材は15%以下のものを利用します。
誤答肢
10. 防炎防火対象物に敷くロールカーペットについては、各部屋の主要な出入口の1か所に張り付けた防炎ラベルにより、防炎性能を確認した。h25/3
正答肢です。
11. JIS規格品の異形鉄筋の種類の確認については、SD345の場合、圧延マークによる表示が「突起の数2個(・・)」であることを目視により行った。h25/3
誤答肢です。
突起2つはSD390です。
鉄筋工事の方で詳しく解説しています。
12.防水工事の塗膜防水における防水材の使用量については、防水材の使用済み容器の数を数えて総使用量を出し、対象施工範囲の面積で除して単位面積当たりの使用量を算出して、所定のとおりであることを確認した。h26/3
正答肢です。
13. セメントモルタルによる磁器質タイル張りにおけるタイルの浮きについては、タイル張付け直後に、打診用ハンマーを使用して検査した。h26/3
タイル張り付け後2週間後に打診します。誤答肢
14. 戸建木造住宅の断熱工事において、天井の小屋裏側に設ける無機繊維系断熱材の施工状況については、天井下地の施工が完了するまでの間に、断熱材相互に隙間がないこと、防湿層が室内側に設けられていること、断熱材が設備配線・配管、天井吊り木等で浮いていないこと等を目視により確認した。h26/3
正答肢です。
15.型枠工事において、監理者による「せき板と最外側鉄筋とのあき」、「バーサポートとスペーサーの材質及び配置」、「埋込金物の位置及び数量」等の検査については、型枠の組立てが終了した段階では困難であるので、型枠を組み立てる際の各工程において行った。h26/3
正答肢です。
16.構造体コンクリートの床の仕上りにおいて、セメントモルタルによる磁器質タイル
張りとしたので、コンクリートの仕上がりの平坦さ(凹凸の差)の標準値を、1mにつき 10mm以下として管理した。h28/3
正答肢です。
17.調合管理強度 36N/mm2、スランプ 21cmの高性能AE減水剤を使用したJIS規格品
のコンクリートについては、スランプの変動幅が大きくなるため、スランプの許容差が±2.5cmであることを確認した。h29/2
スランプの許容差は±2.0cmです。
誤答肢
18.外壁工事に用いるGRC(ガラス繊維補強セメント)パネルについては、特記がな
かったので、パネルの辺長の寸法許容差が±3mmであることを確認した。h29/2
正答肢です。
19.鉄骨工事において、鉄骨溶接構造の400N及び490N級炭素鋼で板厚が60mmであったので、認定グレードMの鉄骨製作工場が選定されていることを確認した。h30/3
“400N及び490N級炭素鋼で
板厚が60mm”はHグレード
でなければなりません。
鉄骨工事の記事で解説しています。誤答肢
20.鉄骨工事における吹付けロックウールの耐火被覆の施工において、吹付け厚さの確認に用いる確認ピンについては、施工後もそのまま存置した。h30/3
正答肢です。
一級建築士学科試験の施工分野9年分の過去問題をまとめました。他の設問へもこちらからリンクできます。
https://halu-ie.com/gakka-sekou-roundup-article/
また一級建築士試験の施工分野の出題傾向と、私が過去問題での学習を勧める根拠をまとめています。こちらもご覧ください。
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設問3/材料保管・品質管理
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