この記事では
一級建築士学科試験で毎年出題されている
(主にRCの)改修工事の設問(問22,23あたり)を
9年分まとめてカテゴリーに分類しています。
一級建築士学科試験/施工分野/各種改修工事過去問題まとめ
RCの改修工事と
その他の改修工事の設問をまとめた記事
になっています。
色々な改修工法があり、
それぞれの工事の内容がわかるように動画など多めに紹介しています。
この9年のうち2回も誤答肢として出題されている問題も複数あり、
過去問を十分に学習ですることで点のとりやすい設問だと思います。
耐震壁増設工事
1. 鉄筋コンクリート造の新設耐震壁の増設工事に使用する改良型本体打込み式の金属系アンカーの施工において、ドリルで実際に穿孔する孔深さについては、有効埋込み深さ(計算上での埋込み深さ)と同じ深さとした。h22/22
2 .鉄筋コンクリート造の新設耐震壁の増設工事において、本体打込み式の改良型の金属系アンカーを使用するに当たり、ドリルで穿孔する穿孔深さについては、有効埋込み深さと同じ深さとした。h30/22
穿孔する孔深さは有効埋込み深さ
より少し余裕をもって穴を空けます。
共に誤答肢
3. 鉄筋コンクリート造の増打ち耐震壁の増設工事において、コンクリートの打込みを圧入工法で行うに当たって、打込み区画については、1壁ごととし、打継ぎをしなかった。h22/22
正答肢です。
打継ぎはできるだけ避けます。
4. 鉄筋コンクリート造の増打ち耐震壁の増設工事において、打継ぎ面となる保存構造体コンクリートの表面については、目荒しとしてコンクリートを30mm程度斫り取り、既存構造体コンクリートの鉄筋を露出させた。h23/22+h29/22
目荒しは2mm~5mm(最大で~7mm)程度とし、
鉄筋を露出させたりはしません。誤答肢
5. 鉄筋コンクリート造の耐力壁の増設工事において、既存梁との取合い部分については、グラウト材注入工法を採用し、グラウト材の注入口とは別に既存梁下に直径10mmのエア抜きパイプを設け、グラウト材がエア抜きパイプから出てくることにより充填を確認した。h23/22
6. 鉄筋コンクリート造の耐力壁の増設工事において、既存梁と接合する新設壁へのコンクリートの打込みを圧入工法で行うに当たり、型枠上部に設けたオーバーフロー管の流出先の高さについては、既存梁の下端から10cm 高い位置とした。h25/22
7.鉄筋コンクリート造の耐力壁の新設工事において、新規に打ち込むコンクリートに
ついては、壁頭部にグラウト材を注入することとしたので、梁下 200mm程度の位
置でコンクリートを打ち止めた。h29/22
正答肢です。
グラウト材注入でも
コンクリートの打込みでも
入り口と出口を別に設けて、
出口から注入したものが
出てきて充填を確認します。
グラウト材について
グラウト材は”無収縮モルタル”と呼ばれ、流動性が高く、コンクリートの空隙目地やひび割れなどの細かい隙間をふさぐ役割に用いられます。
メリットはモルタルという名称ですが、
圧縮強度が普通のコンクリートよりも高い他、耐水性・防水性が高いです。
ただし、コストが高く施工も難しいです。
8. 現場打ち鉄筋コンクリート造の耐震壁の増設工事において、グラウト材の品質管理として行う圧縮強度試験の供試体の材齢については、3日、7日及び28日とした。h24/22
正答肢です。
ちなみに供試体の養生方法は封かん養生です。
9. 現場打ち鉄筋コンクリート造の耐震壁の増設工事において、増設壁の鉄筋の既存柱への定着については、既存柱を斫って露出させた柱主筋に、増設壁の
鉄筋の端部を135度に折り曲げたフックをかけた。h24/22
正答肢です。
既存柱への定着方法は
135度以上のフックを設けるか溶接
のどちらかです。
10. 開口部がある現場打ち鉄筋コンクリート造の耐震壁の増設工事において、その壁の開口部補強筋の端部の定着をあと施工アンカーによって行うとき、特記がなかったので、埋込み長さが8da (da:アンカー筋の外径)の接着系アンカーを用いた。h24/22
接着系アンカー埋込み長さは
11da以上とします。誤答肢
11. 鉄筋コンクリート壁の増打ち壁において、シアコネクタの設置位置は、特記がなかったので、D13の異形鉄筋による「あと施工アンカー」を用い、縦横30~50cm 程度の間隔とした。h27/22
正答肢です。
柱補強工事
炭素繊維巻き付け補強方法
柱補強のためにする、
“炭素繊維巻き付け補強工法”
という工法があります。
試験でもたびたび出題されているので、
まずは施工動画を確認していただいて
設問を解くと理解しやすいと思います。
(炭素繊維は私が思っていたよりずっとペラペラでした。)
1. 柱の炭素繊維巻き付け補強において、炭素繊維シートの重ね長さについては、母材破断を確保できる長さとして200mmとした。h23/22
正答肢です。
2.柱補強工事の連続繊維補強工法において、連続繊維シートの貼付けは、貼り付けた連続繊維シートの上面に、下塗りの含浸接着樹脂がにじみ出るのを確認してから、上塗りの含浸接着樹脂をローラーで塗布した。h25/22
正答肢です。
3. 独立柱の炭素繊維巻き付け補強において、炭素繊維シートの重ね長さを、200mm以上確保した。h26/22
正答肢です。
鋼板巻立て補強工法
次に“鋼板巻き立て補強工法動画”です。
こちらはかなりガッチリしている印象でした。
1. 独立柱の鋼板巻き立て補強において、鋼板の継目を現場突合せ溶接としたので、鋼板の板厚を、6mm とした。h26/22
正答肢です。
2.柱の鋼板巻き立て補強において、鋼板を角形に巻くこととしたので、コーナー部の曲げ内法半径については、鋼板の板厚の2倍とした。h27/22
半径が3倍以上の内法半径にします。誤答肢
3.独立した矩形柱の炭素繊維シートによる補強工事において、シートの水平方向のラップ位置については、構造的な弱点をなくすために、柱の同一箇所、同一面とならないようにした。h27/22
正答肢です。
その他
1.柱補強工事の溶接金網巻き工法において、流込み工法によってコンクリートを打ち込み、打込み高さ1m程度ごとに十分に締固めを行った。h25/22
正答肢です。
鉄骨ブレース工事
1. 枠付き鉄骨ブレースの設置工事において、既存構造体との取合い部に設ける型枠は、グラウト材圧入後に型枠を取り外して充填状況を確認できるように、 片側を取外し可能な木製型枠とした。h22/22
正答肢です。
2.鉄骨枠付きブレースのスタッド溶接完了後の外観試験において、溶接後の仕上り高さと傾きの試験については、スタッドの種類及びスタッド溶接される部材が異なるごと、かつ、100本ごと及びその端数を試験ロットとし、各ロットの1本以上について抜取試験を行った。h30/22
正答肢です。
3.既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震補強のための鉄骨枠付きブレースの設置工事において、鉄骨枠内に使用するグラウト材の品質管理における圧縮強度試験については、供試体の材齢を3日及び28日として管理を行った。h30/22
正答肢です。
あと施工アンカー
1. あと施工アンカー施工後の引張試験において、試験本数については、特記がなかったので、1ロットに対し3本とし、ロットから無作為に抜き取った。h22/22
正答肢です。
2. あと施工アンカーの施工後の引張試験は、計算で得られたアンカー強度の2/3を確認強度とし、抜け出し等の急激な剛性低下がないことを確認する非破壊試験とした。h23/22
正答肢です。
3. 既存の柱と壁との接合部に耐震スリットを新設する工事において、既存の壁の切断に用いる機器を固定する「あと施工アンカー」については、垂れ壁や腰 壁への打込みを避け、柱や梁に打ち込んだ。h25/22
構造体には無闇に孔を
あけてはいけません。
よって柱や梁には打ち込まず、
垂れ壁や腰壁への打込みをします。
誤答肢
4. あと施工アンカー工事において、接着系アンカーの埋込み時に内部に空洞等があり、
接着剤がコンクリート表面まであふれ出てこなかったので、アンカー筋を引き抜き、カプセルを追加して、接着剤があふれ出るようにアンカー筋を埋め込んだ。h24/22
5.あと施工アンカー工事において接着系アンカーの埋込み時に接着剤がコンリート表面まであふれ出てこなかったので、直ちにアンカー筋を引き抜き、カプセルを追加して接着剤があふれ出る上うにアンカー筋を埋め込んだ。h27/22
共に正答肢です。
6.金属系あと施工アンカーの穿孔作業において、穿孔した傾斜角が施工面への垂線に
対して5度以内であったので合格とした。h29/22
正答肢です。
7.金属系あと施工アンカーの施工後の現場非破壊試験において、引張試験を行うため
の確認試験荷重は、特記がなかったので、計算で得られた、「アンカーの鋼材によ
る引張荷重」又は「コンクリート破壊による引張荷重」の小さいほうの2/3程度の値
とした。h29/22
正答肢です。
8. 鉄骨ブレースによる補強工事の補強接合部に用いる「あと施工アンカー」については、特記がなかったので、金属系アンカーと接着系アンカーを交互に使用した。h26/22
接着強度が違う
金属系アンカーと接着系アンカーを
同一箇所に使用してはいけません。誤答肢
外壁の補修
1. モルタル塗り仕上げ外壁の浮き部分の改修工事において、アンカーピンニング全面エポキシ樹脂注入工法を用いたので、全ネジ切りアンカーピンを固定するために使用するエポキシ樹脂の種類を硬質形、粘性による区分を低粘度形とした。h25/23
エポキシ樹脂の種類は
硬質形で高粘度形とします。誤答肢
2. タイル張り仕上げ外壁の改修において、タイルの大きさが小口タイル以上のタイル陶片の浮きについては、注入口付アンカーピンニングエポキシ樹脂注入タイル固定工法を採用した。h22/23
3.タイル張り仕上げ外壁の改修において、モザイクタイルの広範囲にわたる浮きの改
修については、注入口付アンカーピンニングエポキシ樹脂注入タイル固定工法を採用した。h29/23
注入口付アンカーピンニング
エポキシ樹脂注入タイル固定工法は
モザイクタイルのような
非常に細かいタイルでは採用しません。
よって問2は正答肢、問3は誤答肢
小口タイルより小さいタイルですが、エポキシ樹脂注入工法によるタイル固定の動画がありましたので、引用します。
参照https://www.youtube.com/watch?v=WyazQOHe-J0
4. 塗り仕上げ外壁の改修において、既存塗膜を除去する必要がなかったので、水洗い工法により塗膜表面の粉化物や付着物を除去し、上塗りのみ塗り替えた。h22/23
正答肢です。
5.コンクリート打放し仕上げの外壁のひび割れ部の手動式エポキシ樹脂注入工法によ
る改修工事において、鉛直方向のひび割れ部については、ひび割れ部の下部の注入
口から上部へ順次注入した。h28/22
正答肢です。
6. モルタル塗り仕上げ外壁の欠損部を充填工法で改修する場合において、欠損範囲が直径20cm程度で、充填する厚さが約10mmであったので、ポリマーセメントモルタルを2層に分けて塗り重ねて充填した。h22/23
正答肢です。
モルタル仕上げ外壁の補修方法
- ポリマーセメントモルタル/軽微な補修に利用。一回で7mm程度の充填
- エポキシ樹脂モルタル/比較的大きな補修に利用。一度に約30mm程度の充填が可能
7 既存の塗り仕上げ外壁の改修工事において、劣化の著しい塗膜や下地コンクリートの脆弱部分の除去については、高圧水洗工法を採用した。h23/23+h26/23
8. モルタル外壁の塗装表面に付着したエフロレッセンスについては、表面に析出した白色物質を、ワイヤーブラシで削り、水洗いによって完全に除去した。h24/23
9.タイル張り仕上げ外壁のひび割れ部の改修工事において、タイル張り仕上げの撤去に当たり、ひび割れ周辺をタイル目地に沿ってダイヤモンドカッターで切り込みを入れ、ひび割れ部と健全部との縁を切った。h26/23
10.塗膜はく離剤工法における既存の防水形複層塗材の塗り仕上げ外壁の改修において、
特記がなかったので、試験施工を行ったうえで、既存の弾性を有する有機系塗膜を
全面除去した。h29/23
全て正答肢です。
再塗装等をする場合に、
既存部が脆弱な部分は完全に除去するか、
縁を切るなど再塗装等がきちんとした
下地でできるように施工する
必要があります。
11.既存のコンクリート打放し仕上げ外壁を厚付け仕上塗材仕上げとする改修工事において、下地調整については、コンクリート壁の目違いをサンダー掛けで取り除き、下地調整塗材の塗付けは省略した。h25/23
正答肢です。
厚付け塗材で仕上げる場合、
スラブ下の仕上げは
下地調整塗材を省略します。
12. 既存外壁のタイルの張替えにおいて、外部側に柱形及び梁形がある開口部のない壁面に、ひび割れ誘発目地がなかったので、柱形及び梁形の入隅部とスパン中央部に、下地コンクリートのひび割れ誘発目地及びタイル仕上げ面の伸縮調整目地を設けた。h24/23
正答肢です。
13.コンクリート打放し仕上げ外壁のひび割れ部の改修工事において、自動式低圧エポキシ樹脂注入工法で行うに当たり、エポキシ樹脂注入材の注入完了後、注入材が硬化する前に速やかに注入器具を撤去した。h30/23
14.自動式低圧エポキシ樹脂注入工法によるコンクリート打放し仕上げ外壁のひび割れ部の改修において、エポキシ樹脂の注入完了後、速やかに注入器具を撤去した。h23/23
エポキシ樹脂が
硬化するまで振動を与えないように
置いておかないといけません。
よって共に誤答肢
なお自動式低圧樹脂注入工法の施工動画がありましたので、引用します。
参照https://www.youtube.com/watch?v=_tcM3V2g1fk
床の補修
1. 床仕上げ下地のセルフレベリング材による補修については、吸水調整材が十分に乾燥した後、臭気が籠るのを防ぐため、できる限り通風を確保して流し込みを行った。h24/23
通風させると、
レベリング材の表面にしわができる
恐れがあるので
硬化するまでは通風を控えます。誤答肢
2.下地がモルタル塗りである塗床の改修工事において、既存の合成樹脂塗床材の除去は、電動ケレン棒を使用し、当該塗床材をモルタルとともに一体で撤去した。h27/23
正答肢です。
一体で除去することで
再塗装の精度、強度が増します。
防水の補修
1.既存保護層を撤去し、既存アスファルト防水層を残して行う防水改修工事において、既存アスファルト防水層の損傷箇所、継目等の剥離箇所については、切開し、バーナーで熱した後、溶融アスファルトを充填し、張り合わせた。h23/23
正答肢です。
2. 既存のウレタンゴム系塗膜防水を撤去せず新規にウレタンゴム系塗膜防水を施す改修工事において、既存防水層のふくれ部分については、カッターナイフで切除し、ポリマーセメントモルタルで平滑に補修した。h25/23
正答肢です。
3.既存駆体のシーリングについて、防水上必要なシーリングの断面形状が確保されていなかったので、既存のシーリング材を撤去した後、ダイヤモンドカッターを用いて目地幅を拡幅し、新規にシーリング材を充填した。h24/23
正答肢です。
4.シーリング再充塡工法による防水改修において、既存シーリング材の除去について
は、目地被着体に沿ってカッターにより切込みを入れ、既存シーリング材をできる
限り除去した後に、サンダー掛け等により清掃を行った。h29/23
正答肢です。
5. 防水改修工事を行うに当たり、既存保護コンクリートの撤去は、ハンドブレーカーを使用し、取合い部の仕上げ及び構造体に影響を及ぼさないように行った。h26/23
正答肢です。
6.防水改修工事において、既存保護コンクリートの撤去に用いるハンドブレーカーは、躯体や仕上げ材に損傷を与えないように、質量 15kg未満のものとした。h30/23
正答肢です。
7.保護アスファルト工法による陸屋根の保護層を残し改修用ルーフドレンを設けない
防水改修工事において、既存ルーフドレンの周囲の既存防水層の処理に当たっては、
既存ルーフドレン端部から 500mm程度の範囲の既存保護層を四角形に撤去した後、
既存ルーフドレン端部から 300mm程度の範囲の既存防水層を四角形に撤去した。h28/22
正答肢です。
8. 防水改修工事におけるルーフドレン回りの処理に当たって、防水層及び保護層の撤去端部は、既存の防水層や保護層を含め、ポリマーセメントモルタル で、1/2程度の勾配に仕上げた。h23/23
正答肢です。
9. 砂付あなあきルーフィングを用いる絶縁工法によるアスファルト防水層の改修工事において、施工時の降雨に対する養生方法の特記がなく、新規防水層 の2層目のルーフィング張りまで終えたので、1日の作業終了後、シートによる降雨に対する養生は省略した。h25/23
正答肢です。
10. 屋上緑化改修工事において、植物の地下茎が肥大成長するときに、耐根層のシートの隙間を貫通しないよう、耐根シートの重ね合わせの接合部については、平場と同等の性能となるよう接合した。h27/23
正答肢です。
シートの重ね部は弱点になる
ことが多いので注意します。
RCその他設問など
h28/23イラスト付き問題
(イラストは私が書いていますので本試験と多少異なります。)
1.コンクリート壁において、豆板が発見された部分のコンクリートの打直しを行うに当たり、図-1(X-X’断面)のように、コンクリートをはつり取った後に露出した鉄筋と周囲のコンクリートとの隙間の寸法aを最低 20mm程度とした。h28/23
寸法aは最低30mm必要です。誤答肢
2.コンクリート壁において、豆板が発見された部分のコンクリートの打直しを行うに
当たり、図-1(Y-Y’断面)のように、開口部の上端のコンクリート打設側の寸法bを 100mm以上となるように斜めにはつり取った。h28/23
正答肢です。
3.接着系アンカーによる「あと施工アンカー」の穿孔作業において、図-2のように、
やむを得ず傾斜して穿孔しなければならなかったので、施工面への垂線に対して傾
斜角cを 15度以内で行った。h28/23
正答肢です。
4.壁開口部の金属系アンカーによる「あと施工アンカー」の施工において、図-3のよ
うに、既存梁の主筋とせん断補強筋で囲まれた内側になるように配置し、既存柱か
らのはしあきの寸法dをアンカー軸部の直径の5倍以上とした。h28/23
正答肢です。
5. コンクリートの中性化深さの測定において、コンクリートを鉄筋位置まで部分的に斫り、コンクリート面に噴霧したフェノールフタレイン溶液が赤紫色に呈色しない範囲を中性化した部分と判断した。h26/22
6.建築物の劣化診断方法において、コンクリートの中性化深さの調査を、電磁波レー
ダ法により行った。h28/22
電磁波レーダー法でわかる
のは鉄筋のかぶり厚さです。
中性化の測定方法は
フェノールフタレイン溶液を
使用します。
よって問5は正答肢、問6は誤答肢
7. コンクリートの中性化の進行に伴う鉄筋の腐食の補修において、鉄筋の腐食に対する恒久的な補修工法として、腐食した鉄筋を斫り出し、錆を除去した鉄筋に浸透性吸水防止材を塗布した後に、コンクリートの欠損部に。ポリマーセメントモルタルを充填した。h22/23
錆を除去した鉄筋に
付けるのは“補修用防錆材”です。
浸透性吸水防止材は
コンクリート表面に塗布し、
コンクリートを塩害を
抑制する材料です。誤答肢
8.既存コンクリートの圧縮強度試験について、コアを壁厚の小さい部位から採取することになり、コア供試体の高さ(h)と直径(d)との比(h/d) が 1.5となったので、h/dの数値に応じた補正係数を乗じて、直径の2倍の高さをもつ供試体の強度に換算した。h30/22
正答肢です。
9.アスベスト含有建材の処理工事において、除去したアスベスト含有吹付け材は、所定の厚さのプラスチック袋の中に入れ、十分に乾燥していることを確認したうえで、空気を抜いて密封した。h26/23
乾燥したままだと
広がりやすくなり危険です。
十分に湿潤化又は
固形化させます。誤答肢
10. 防火認定が必要な壁紙の張替え工事において、コンクリート下地に強く張り付いた既存の壁紙の裏打ち紙を残し、新規の壁紙を張り付けた。h27/23
裏打ち紙まではがさないと防火材料に認定されません。誤答肢
11. アルミニウム製建具の改修工事において、新規建具と鉄筋コンクリート躯体の取合いのシーリングは、目地深さが所定の寸法であり、被着体の挙動が少ないことが確認できたので、ボンドブレーカーを省略し三面接着とした。h27/23
正答肢です。
12.特定天井の天井下地に該当しない一般的な軽量鉄骨天井下地を新設する内装改修工
事において、既存の埋込みインサートを再使用することとしたので、引き抜けない
ことを確認するために、工事対象階の3箇所でそれぞれ 400Nの荷重により、吊り
ボルトの引抜き試験を行った。h28/22
正答肢です。
13.かぶせ工法により既存建具を新規建具とする改修において、既存建具の方立・無
目・障子等を撤去したうえで、外周枠を残し、その上から新規金属製建具を取り付
けた。h29/23
正答肢です。
14.アスベスト含有建材の除去工事においては、除去したアスベスト含有吹付け材等の飛散防止のため、除去作業場所にて、所定のプラスチック製の袋の中に入れ、袋の中の空気を十分に抜く際に、この材等が湿潤化していることを確認した。h30/23
正答肢です。
15.アルミニウム製建具のかぶせ工法による改修工事において、新規建具と鉄筋コンクリート造の躯体との取合い部に用いるシーリング材については、目地深さが所定の寸法であり、新規建具と躯体間の挙動が少ないことが確認できたので、ボンドブレーカーを省略し三面接着とした。h30/23
正答肢です。
一級建築士学科試験の
施工分野9年分の過去問題をまとめました。
他の設問へもこちらからリンクできます。
https://halu-ie.com/gakka-sekou-roundup-article/
また一級建築士試験の
施工分野の出題傾向と、
私が過去問題での学習を
勧める根拠をまとめています。
こちらもご覧ください。
コメント
コメント一覧 (2件)
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