普段注文住宅の設計をしている私が
新築住宅の照明計画で
気を付けないといけない、
よくある
LDKの照明配置の残念事例と
ちょっと気を付けるだけで
オシャレに見えてくる
ポイントをわかりやすくお伝えします。
リビング(LDK)照明の失敗後悔|雰囲気編
リビング(LDK)の照明は
実用的でありながらも、
雰囲気の良さが特に求められます。
ここからは、
その大切な雰囲気を壊しかねない
照明配置の失敗についてや、
対処方法をご紹介していきます。
リビング(LDK)照明失敗1|テーブルとペンダントライトの位置がずれてしまう
注文住宅の打ち合わせ当初、
「なんとなくこの辺かな~」と決めた
ペンダントの電源位置。
いざ引き渡しを受けて
お気に入りのテーブルを配置してみると発生する、
“ペンダントライトがテーブルの真ん中にこない問題”
例えば解決方法にはこのようなモノがあります。
解決法|ペンダントライトを延長コード+ヒートン固定で後付けする
ペンダントライトを後で
簡単に変更できるようにするには
ヒートンを利用するという方法があります。
あえて話したところに電源を設けておき、
テーブルの真ん中に合わせてヒートンと呼ばれるフックを
利用してペンダントライトを設置します。
こうしておくと、テーブルの位置が変わっても
フックの位置を変更するだけで簡単にペンダントライトの
位置を変更できます。
もとヒートンがあった位置には穴が空いていますので
何らかの補修は必要ですが・・・
※この方法は新しく購入する
ペンダントライトの
コード延長ができる場合のみの方法です。
リビング(LDK)照明失敗2|家具の配置替えをしたいけど、そこに明かりがない
打ち合わせに打ち合わせを重ねて
決めた家具の配置や照明計画。
「これで後悔しない!」と
思って実際住んでみると、
「やっぱり、こんな部屋の使い方の方が良かったな~。」
とか
「テーブルやソファを買い替えよう~」
ともともと考えていた状態から
変更することが少なからずあります。
そこでテーブルの位置やソファを移動してみる。
すると自分好みの良い雰囲気になりましたが、
問題は照明です。
照明位置の変更をするのは大工事
になるので、おいそれとは変更できません。
この時点で住まい手は後悔に襲われることになります。
解決法|計画時に配線ダクトレールを採用しておく
配線ダクトレールを採用しておけば、
後々の照明計画の変更にも融通が利き、
非常に便利です。
ダクトレールについてはコチラの記事で書いています。
ちなみに最近は
引っ掛けシーリングに取り付け可能な
ダクトレールというのも販売されています。
これを使えば、
すでに家を建ててしまっている場合でも
一般の方が簡単に
ダクトレールを採用することが出来ます。
リビング(LDK)照明失敗3|ダウンライトが悪目立ちする
打ち合わせの時は
図面を見ながら検討することになります。
ここで部屋を均等に照らせるようにと
図面上では整った配置になるよう
ダウンライトを散りばめたはずなのに、
いざ施工されて天井を見上げると
ダウンライトが雑然と配置されていて
悪目立ちしてしまう、
という失敗をすることがあります。
解決法|ダウンライトは場所・用途ごとにまとめる
ダウンライト数個を一つの塊
としてとらえると、
天井がすっきりと見えます。
さらに、こうすることで
必要な部分に集中的に光が集まるため、
効率も良いです。
リビング(LDK)照明失敗4|壁際の照明がエアコンを照らす
先ほどの話の続きになりますが、
壁を明るくするために
照明器具を壁付近にもってくる場合、
“照らす予定の壁に障害物がないか”
どうか確認しておいてください。
例えば
エアコンやカーテンレール。
こんなものが付いている壁に光をあてても
せっかくの光が遮られるばかりか、
いらないものが悪目立ちしてしまいます。
解決法|エアコンや窓のある壁をわざわざ照らさない
さきほどもお伝えしましたが、
無理に壁際にライトを用意しなくても
それなりに壁は明るくなります。
どうしても明るくしたいなら
障害物のない
まっさらな壁を選んで照らしましょう。
エアコンの下に絵を飾って照明を当てたい!
という場合は
少し壁際から離して、
スポットライトを当てるか、
壁付けのライトを利用しましょう。
リビング(LDK)照明失敗5|雰囲気の良い空間にならない
1灯の明るい照明器具で
リビング空間全体を照らすようにすると、
操作も楽で生活はしやすいかもしれません。
しかし、どうしても単調な空間になりがちです。
最近では『調光・調色』が
できる照明器具が増えてきましたが
それでも雰囲気はイマイチです。
解決法|多灯分散型照明で深みのある空間にする
私は、
雰囲気のある空間にするためには
次の3点が基本だと思います。
- 『多灯分散型』の照明配置
- 間接照明を利用する
- 天井照明を少なくし、できるだけ明かりの重心を低くする
多灯分散型照明で実用性を兼ね備えた魅力的な空間にする
『多灯分散型照明』というのは
小さな明かりを点在させて
空間全体を照らす照明計画の事です。
テーブルの上部やソファ部分など、
それぞれ本当に明かりが必要な場所に絞って
光を届けていきます。
逆に
あまり明るさが必要ではない場所には
照明を設けないようにすることで、
同じ空間の中に明るさの濃淡ができて、
非常に深みのある空間になります。
間接照明をポイントにする
間接照明があるだけで、
オシャレ感が全然違いますが、
採用を検討する場合は注意が必要です。
- 大工さんや家具屋さんの工事が増えるので、たくさんつけると金額が上がりがちです。ここぞというところに利用しましょう。
- 間接照明が直接目に触れてしまうと台無しに。慎重に設置しましょう。
- 間接照明の点灯は単独でできるようにしておくこと。せっかくの間接照明も周りが明るいと効果が薄まります。
明かりの重心を落とす
これは少しわかりにくいかもしれませんが、
ダウンライトだけで照らされた空間と、
ペンダントライトやスタンドライトなど
空間の低い位置で照らされた空間だと、
後者の方がより落ち着きのある空間になります。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
家の照明に関しては
別記事もご用意していますので、
お時間ありましたら、そちらもご覧ください。
https://halu-ie.com/led-light-with-dimmer-and-color-matching-device/
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] https://halu-ie.com/living-room-lighting-plan-failures-and-regrets/ […]