住まいの内装に使う素材は様々な種類があります。
この記事では
私が注文住宅設計の際に検討する
各素材の特徴やデザインの良いメーカーなどを
ご紹介していきます。
【内装にこだわりたい方向け】住宅内装材の解説とおススメメーカーをご紹介
ひと昔前までは
『クロスは安いがデザインがいまいち。
左官は風合いは良いが高い。』
などとそれぞれ特徴や価格帯など
棲み分けがハッキリしていましたが、
最近は
- デザイナーが関わった、
高感度の(そして高価格帯)のビニルクロス - 一回塗りが可能で、DIYも対応している
比較的廉価な左官材
などもあり、
境界は曖昧になってきています。
また最近は個人が簡単に
建材を購入・施主支給の流れもできつつあり、
自分の好みの商品を取り入れることができます。
さてここからは各素材ごとの特徴と
センスの良いメーカーさんをご紹介していきます。
ビニルクロス壁紙
殆どのハウスメーカーで
壁や天井の内装の標準仕様に
なっているのではないでしょうか。
住まい手側の採用メリットとして
- 色柄の豊富さ
- 価格が抑えめ
- 手入れがしやすい
などがあります。
布調や石調のクロスもあり、
ある程度好みを反映できるほか、
一般的な壁紙はどれも金額が一緒だったりするので
心理的にも選びやすいです。
汚れも早い段階であれば拭いて落とせるのも
良いです。
逆にデメリットとしては
- ありきたりな柄が多い
- 独特の臭いがある
- 経年により大幅に劣化する
などが考えられます。
「人とは違うものでセンスの良いものが欲しい!」
という方の場合、柄は豊富なのですが、
どれもシックリこないことも多く、
輸入壁紙もテイストがちょっと違うな・・・
ということで肩を落とされる方も
いらっしゃいます。
また2,3は天然素材ではない
新建材に共通する悩みですが、
新建材を利用しているおウチに
新築時にお邪魔すると
独特の臭いがしますよね。
新建材そのものの臭いや
接着剤の臭いです。
1年ほど経てば控えめになってきますが
気になる方も多いです。
そして、新建材は新品のように
見えている間は良いのですが、
手垢やちょっとした汚れが取れなくなると
途端に美しくなくなります。
個人的な感想ですが、
たとえ”珪藻土~”と謳っている壁紙も
自然素材特有の経年変化からは
ほど遠いです。
さてここまでデメリットを
述べてきたものの、
ビニル壁紙は様々なデザインや色があることや
施工も簡単なため、今後も内装材の主流で
あり続けることになりそうです。
センスの良い壁紙を探すならWhOをチェック
最後にデメリット1の
どれもありきたりな柄、
センスの良い壁紙が欲しい
という悩みを解決できる
壁紙メーカーWhOをご紹介します。
デザイナーとのコラボの他、
ここにしかない独特の柄なども
豊富に取り扱っています。
またエンドユーザー向けの
見やすいホームページなので
見ているだけで楽しいです。
おまけに一般の方でも
直接購入可能なのも
嬉しいですね。
普通のビニルクロスと比べると
価格はお高めですが、
アクセントクロスとして
採用したお客様は
喜ばれていました。
和紙壁紙
ビニルクロス特有の臭いがイヤな方、
独特なテクスチャーを求める方は
和紙クロスというのも手です。
和紙=高級というイメージですが、
一部の商品は廉価なビニルクロスと
同じ価格のモノもあります。
デメリットは水・汚れに弱いという点です。
和紙なのでそこは目を瞑りましょう。
ユニークな和紙壁紙メーカーKAMISM
和紙壁紙は白っぽいモノが多いですが、
KAMISMは金属のような質感やアート的な柄、
パーティションや照明用の和紙など
様々な和紙を取り扱っています。
タイル
タイルは屋内外の壁や床で利用されることが多いですが、
丈夫で耐水性が高いため、
キッチンやサニタリーの壁に使うことが多いです。
メリットとしては
- 種類が豊富
- 洗いやすく、汚れがつきにくいため手入れが楽
- 丈夫で高級感がある
といったところです。
室内に1面だけでも
タイル壁があると、
一気に高級感がでます。
一方デメリットは
- 手間がかかるため施工代が高い
- タイル目地が汚れやすい
- あらかじめ下地や”割り”など設計の段階で検討を
進めておく必要がある
などがあります。
2はタイル自体は汚れに強いですが、
目地は汚れやすく、
汚れもとれにくいので注意が必要です。
それぞれの素材にはメリットデメリットがありますので、
価格や種類の豊富さ、手入れのしやすさなどの観点からご紹介します。
サイトが見やすくおしゃれなタイルを扱うメーカー
数社紹介していきます。
まずは名古屋モザイク工業(株)です。
こちらのサイトの中でも
一番良い点がサイト内で
シミュレーションができる点です。
モザイクタイルの組み合わせを
自分で選び、確認することができるため
自分だけのモザイクタイルを
デザインできるほか、
サンプルの3Dパースの内外装材を
自由に変更できます。
自社製品とは関係ない
壁紙の模様替えや
家具も変更できるため、
イメージがつかみやすいです。
ユーザーフレンドリーなサイトです。
平田タイルは個性あるタイルを
数多く取り揃えています。
また雑誌『MODERN LIVING』との対談など
読み物としても充実したサイトになっています。
聖和セラミックスはインテリアで使用する
タイルを豊富に扱っているほか
インポートタイルも取り扱いをしています。
コチラのサイトも一般の方が購入できるように
なっています。
木材
床にはフローリング、
壁や天井には羽目板として、
また家具用仕上げ材としても利用されます。
様々な場所に使われます。
木の利用方法は無垢板としての利用や
薄くスライスした挽板として利用することもあります。
メリットとしては
- 硬さや色、板目など様々な種類が選べる
- 天然素材で経年変化を楽しめる
デメリットとしては
- 部屋の温湿度による収縮で捻りがでたり、割れたりする
- 外部での使用は手入れが不可欠
などがあげられます。
木の選定や表面の加工方法などで
メリット・デメリット共、
様々です。
サイトが見やすいフローリング・羽目板のメーカー
まずはインテリアの木材を総合的に扱う
木材・フローリングメーカーであるマルホンです。
実例写真や記事も豊富で
木材について勉強できます。
またコチラのサイトは
高画質のインテリアシミュレーターがあり、
イメージがつかみやすいです。
次にご紹介するのは
木材メインで一部他建材も取り扱っています。
特に珍しい木目や古材風の木材を
薄く挽いた挽板の種類が豊富です。
店舗のような内装が好きな方におすすめします。
塗装・左官
アクリル系の塗料(EP)や
珪藻土を使った左官材は
DIY可能な商品も多く、
身近な素材になりつつあります。
さらに、プロにお願いすることで
様々な塗装仕上げが可能です。
メリットとしては
- 商品や技術しだいで無限のテクスチャー表現が可能
- 自然素材をつかった仕上げは経年劣化を感じにくい
- 曲面壁や壁と天井など、継ぎ目なく仕上られる
というところです。
我が家は内装壁・天井共に
自然素材の左官材を採用していますが、
継ぎ目がないシームレスな仕上りが
空間に広がりを感じさせてくれます。
特に朝の差し込む光が壁を舐めるように
入ってくるときに現れる、自然なこてムラが綺麗です。
従来からの塗装仕上げ、左官仕上の他、
金属調や布調、石調、
光沢感のあるモノからマットなモノまで
おそらく建材の中で
最も多くの仕上げパターンが可能です。
一方デメリットは
- 技術が特に必要な仕上げは、できる職人が少ない
- 2度塗り、さらには別工程の塗装を
しないといけないものも多く、価格と工期がかかる - 薄塗りタイプのものだと下地の不陸を拾いやすく、粗が目立つ
などがあります。
塗料や左官でも個人で施工が可能な製品も
結構出てきていますが、
仕上げの出来を期待するなら
プロに任せないといけませんが、
特に技術の要する左官仕上は
職人さんが少なくなっている関係で、
お願いしたくても周りにいない、という状況です。
また下地の石膏ボードの継ぎ目の処理や
2度塗り工程など、
どうしても施工金額が高くなりがちです。
センスの良い塗料・左官材メーカー
塗料・左官メーカーは色々ありますが、
ユニークな塗料・左官材(及び施工サービス)を手掛けているのが
講習を受けないと
個人の直接購入ができないため、
ややハードルが高い
(専門の方にお願いする事はできる)
のがネックですが、
金属調や石調、ひび割れ仕上げなど、
様々なテクスチャーを展開されています。
ホームページで気に入ったモノがあれば、
お近くの代理店に相談にいっても良いでしょう。
次に紹介するのは高千穂シラスです。
建築家の伊礼智さん設計の住宅にも
数多く採用されています。
自然素材100%でつくる左官材は
時が経つにつれ味わい深くなります。
それぞれの素材の特徴を把握して満足のいくイメージを作り上げる
各素材にはメリットデメリットがありますが、
それぞれに適した使用目的やニーズによって選ぶことが重要です。
浴室やキッチンなどの水回りにはタイルが適していますが、
リビングやベッドルームには
布や左官仕上や塗装が適しているかもしれません。
また、予算や手入れのしやすさも考慮する必要があります。
それぞれの素材を詳しく調べて、自分に合ったものを選んで、
自分らしい空間を作ってみてください。
他にも施主支給したい方向けに記事を書いていますので
ご覧ください。
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