新築住宅『電気/コンセント』問題。設計者が場所別コンセントの注意点と後悔しない方法をご紹介します。

新築住宅コンセント後悔しない方法

この記事では

新築住宅を設計をしている私が

コンセントの数や位置で

特に多い後悔事例や注意点を

場所別に紹介していきます。

これから住宅を建てる人にとって

お役に立てれば

嬉しいです。

新築住宅コンセント|後悔しないための場所別注意点をご紹介します。

Contents

私が特に気を付けている

コンセントの数や位置の注意点を

場所別でご紹介します。

キッチン

キッチンのコンセントの数は

持っている調理家電が多いか少ないか

だけでなく、

『調理家電を毎回使い終わったらしまう人か

ずっと出していたい人か』

によって

大きく変わります。

調理家電が多く、コンセントが足りない

調理家電コンセント何個必要

最近は調理家電も種類が多くなって、

レンジや炊飯器の他、

トースター、ポット、ホームベーカリー、

コーヒーメーカー、ミキサーなど

色々揃えているご家庭も多いです。

そして、特に注意が必要な方は

「この家電全部をずっとコンセントにつないだまま

使いたい」

という方です。

今あげたものだけでも

7つの差し込み口(2口コンセントが4つ)

必要になります。

コンセントは数だけあってもダメ!

またコンセントは

コンセントがあるだけでなく

回路が分かれていること

が重要です。

調理家電は使用時の消費電力が大きく、

同じ回路でいちどきに複数使用すると

電力容量を簡単に上回り、

すぐにブレーカーが落ちます。

そのため調理家電用のコンセントは

小分けにして専用回路にしておく必要があります。

「少なくても、足りなくなったらタコ足で・・・」

というのはかなり危険ということを

覚えておいてください。

特にメーカー品のカップボードを利用する場合は、

使用する調理家電の種類などを事前に伝えて、

「入らない、電源がたりない」

といったことにならないよう注意が必要です。

 

調理スペース付近にコンセントが無い

キッチン調理場所コンセント必要

先ほどの調理家電は基本的に

カップボードに置いて

利用するものが多いですが、

ミキサー、ハンドミキサーなどは

調理時に使いたいので、

それらに使う電源は

できれば作業台付近に欲しいです。

遠くの方にしかコンセントがなかったら

コードが危ないですし、

使うのも面倒くさくなりますね。

 

※一方設置する場合、注意点もあります。

それは水です。

水が入ってしまうと

大事故の元になる可能性もあるので、

できれば使わないときは

専用のキャップでフタをしておくと

安全です。

 

ダイニング

食卓上で利用できるコンセントが無い

ダイニングテーブルで調理することもあります。

ホットプレートなんかがそうですね。

変なところからコードを引っ張ってくると

引っかかって大きなケガにつながります。

また人によっては食事だけでなく、

読み書きをしたりと

メインで利用するスペースになっています。

テーブル付近に一つあると使いやすいです。

 

※対面キッチンの場合、

先ほどご紹介した

キッチンの作業場のコンセントを兼用

することもできます。

 

リビング

PC、TV置き場所にコンセントがない

TVコンセント数必要

もともと置くことを検討していた場所に

コンセントが無いのは論外ですが、

意外とあるのが、

 

  • 住んでみたらPC、TVの位置を変えたくなった
  • リビングとは別の場所でTVやデスクトップPC+ブロードバンドを利用したくなった

 

そうなるとコンセントはもちろん、

TV端子やLAN配線まで仕込んでおかないと

後からの工事では不可能か、

または

手間が多くかかってしまいます。

先のことは考えにくいかもしれませんが

あとで後悔しないためにも

前もって家族で必要かどうか

打合せしておきましょう。

 

TV部分のコンセントは

HDDレコーダーやゲーム機器の電源etc…

様々な機器がお世話になるところです。

できるだけ余裕をもってコンセントを用意

しておきましょう。

 

TVボードやPC家具の場所とコンセントが重なり使えない

これは

当初想定していたときよりも

大きなTVボードやPCタワーなどを

購入したときによく出る問題です。

コンセントがさせないと困るので仕方なく

TV台を少し前に出すようになり、

壁との隙間が大きくなります。

 

お子様がいるご家庭では

ホントにいろんなモノが

この隙間に吸い込まれるように

落ちていき、行方不明になります。

 

 

壁かけTVを設置したがコンセント位置が悪く、配線が丸見え

当初は計画していなかったのに、

後から壁掛けTVを採用すると出てくる問題です。

壁掛けTVの大きな魅力はそのスッキリ感にあります。

できれば野暮なコード類は見せたくないところ。

TVに隠れるようにコンセントを付けるのが理想的です。

そのため通常のコンセント位置より

上の方になることがほとんどです。

またTVの壁掛け用台座と干渉してはいけないので

事前にシミュレーションしておきましょう。

さらに

「レコーダーの配線もスッキリ隠したい」

という方は

壁内にコンセントを埋め込むなど、

工事中でしかできない作業をしないと

コードを隠すことはできません。

 

しっかり隠すのもオシャレで良いですが、

機器の交換時に隠した内装を

すべて取り除かないといけない、

というのは大変です。

見た目と更新性を両立させた納まりに

しておくことが重要です。

 

テレフォンジャック。モデムを置く位置を深く考えずに決めてしまって後悔

最近は固定電話を設けるお客様が減ってきたので、

あまり意識しないテレフォンジャック。

しかしインターネットを楽しむためには、

“モデムやWifiルーターを置く場所”

として考えておきたいです。(Pocket Wifiを除く)

ということで私の場合

たいてい、

PCを置く位置付近に設けています。

(TVにもLAN配線が必要な方には事前にPCのモデム付近から

TVまでのLAN配線を仕込んでおきます。

あたりまえのことですが、

固定電話を検討されている方は

そちらに設けましょう。

 

少し前までは色々な部屋に

「TVとLAN配線が欲しい!」

と言う方が多かったのですが、

最近は

  • Wifiルーター
  • アマゾンプライムやネットフリックスなどインターネット経由の視聴

が増えたので、

「一応TV見れるようにはするけど、

普段ほとんど地上波TVを見ない」

という方がいるので、

時代の流れを感じます。

 

ソファ周りにコンセントが無い

床コンセント便利

ソファー付近にコンセントがあると、

スマホやタブレットなど充電しながら操作したり、

スタンドライトで手元を照らしたりと、

便利なことも多いです。

広いリビングのご家庭でたまにあるのが、

ソファーの近くに壁が無くて

コンセントを指す場所が近くにないこと。

そんなときは画像のような

フロアコンセントを利用するのも手です。

検討してみてください。

 

フロアコンセントを部屋の中央に設けておくと

コード式掃除機を使用する時にも便利です。

画像のようなコンセントは少し出っ張りがあるし、

見た目が気に入らないという人は、

専用コンセントを利用せず

普通のコンセントを床下に仕込んでおいて

その上に床材と同じ材料で蓋をして

使わないときは完全に隠すという

方法もあります。

 

エアコンコンセント100Vと200Vを確認していなくてそのままでは使えない

そのお宅で利用するエアコンは100V?それとも200V?

初めに決めておかないと

200Vの電源が必要なのに100Vの電源が付いている場合、

工事をして200Vの電源に

変更しなければいけません。(逆もまたしかり)

変更するということは費用が発生するということ。

無駄なお金はかけたくないですね。

また、中古住宅などでは

分電盤の容量にも注意が必要なので

事前に建築業者と打ち合わせをしておきましょう。

 

エアコンは100%の力で

活動している方が

30%の力で活動するより

効率が良くなります。

そこそこの断熱性能の家

(UA値0.5以下)にしていれば

30畳程度のLDKでも

まず200Vを利用するエアコンは

必要ないと思います。

さらに性能の高い

高気密高断熱住宅になってくると

100V電源対応のエアコン1台で

全館空調できる時代になってきました。

 

 

壁かけの扇風機、サーキュレーター用のコンセントが無い

先ほどご説明したとおり、

最近では普通の壁掛けエアコン1台で

色々な部屋の冷暖房をする

高気密高断熱住宅というのが増えてきました。

この時に注意したいのが空気の流れです。

いくら全館冷暖房できる

能力のエアコンでも

その空間に空気が届かなければ

空調することはできません。

そのため、

適宜サーキュレーターなどを使って

空気の流れを作ってあげると

効果的なのですが、

まだお子様が小さい家庭がいる家庭では

床置きの扇風機やサーキュレーターは

結構危ないです。

そのため

壁掛けの扇風機やサーキュレーター

使うことになりますが、

たいていのコンセントは

下の方についているので、

どうしてもコードを上に伸ばして

利用しないといけなくなります。

見た目も悪いし、

お子様がコードをつかんだりしても危険なので

予め検討しておきましょう。

その他の部屋

寝室|ベッドに邪魔されて使えない

ベッドで寝る人はベッドを置く位置に

コンセントがこないよう

気をつけましょう。

最悪の場合、

コンセントが全く使い物にならなくなる事例もあります。

特にベッドのサイズアップを

することを考えて

余裕をもってコンセントを

設置しておきましょう。

 

洗面所|ドライヤー、ヘアアイロンの使用や電動シェーバーの充電が重なって大変

システム洗面台を採用した人は

最低一口の電源が備えられていますが、

ヘアアイロンや電動シェーバーなど、

コンセントに長く差しておく必要がある場合、

一時的にコンセントが埋まってしまいます。

必要であれば、

周辺にそれらのものを置いておく棚と

コンセントを設けておきましょう。

 

脱衣所|ヒーターや扇風機を取り付けるコンセントが無い

断熱性能の良い家では必要はないですが、

脱衣所は裸になる場所なので、

特に冬場、寒いと

心臓に大きな負担がかかってしまいます。

また暑がりの人は、

扇風機が欲しいという要望もあったりします。

 

脱衣室に服を干すという方は

壁掛け扇風機(またはサーキュレーター)用の

電源を設けておいたほうが良いです。

服の乾きが早くなるので助かります。

 

階段付近・廊下

コード式掃除機が使いづらい

階段付近や廊下は

基本的には通りすぎる部分なので

一見コンセントの用事はなさそうですが、

コード式の掃除機を利用している人にとっては

無くてはならないモノです。

家全体を問題なく掃除機をかけられるか、

事前に検討が必要です。

 

※「普段使わないのに2口コンセントは

もったいないな~と感じる方は

1口コンセントと

感知式フットライト

(暗くなったら自動で足元を照らすライト)が

セットになった一石二鳥のコンセント

大手照明メーカー(KOIZUMI DAIKO)

から色々と販売されていて、

私もよく採用しています。

気になった方はチェックしてみてください。

 

収納

収納内部のコンセントはお掃除ロボットの休息所に必要

最近は自動お掃除ロボットや

コードレス掃除機を使われる方が増えました。

これらの掃除家電を利用されている方は

階段や廊下に掃除専用のコンセントが

必要なくなる代わりに

掃除家電の

収納部分にコンセントが必要になってきます。

頑張って働いた彼らの休息所に

忘れずコンセントを用意してください。

 

“ルンバ”などのお掃除ロボットは

扉のある収納の中にいれずに

使いたいという人もいるでしょう。

そういった方は

例えば階段1段目の蹴込部分を

充電ユニットが入る深さにして、

そこにコンセントを用意して

ルンバの住居として利用する人もいます。

 

外部

庭や駐車場付近にコンセントが無くて家の中からコードを伸ばさないといけない

建築途中にイメージがわかないものの、

いざ住み始めたら、

「あぁ~あった方が良かった。」

と思うのが、

建物の外のコンセント。

たとえば作業用のコンセントとして

高圧洗浄機などのお掃除用や、

外でDIYするための利用に使えますし

照明用としても利用できます。

もちろんレジャー用としてあって損はないので

最低建物の表側に一つは設けておきたいです。

新築住宅のコンセントを後悔しないための3カ条

どうすればコンセントで

失敗、後悔を

極力せずにやり過ごせるか。

普段私がお客様にお伝えしている

ポイントがあります。

それは

コンセントの失敗、後悔を少なくする3カ条

  1. 購入する家具や家電だけでなく持ち込みのモノ全て、どこにどのように置くかあらかじめ図面に描く(描いてもらう)
  2. 図面をみながら、住んだ気になってシミュレートする
  3. 迷ったらとりあえず付ける

です。

1、図面に手持ちの家具、家電の情報を全て描き込む

私は、ある程度プランが固まった段階で

すぐにお客様に

持ち込み品や購入予定の商品リスト

出してもらうようにしています。

そして打ち合わせの段階で、

[どれをどこに置くか]

話し合い、

平面図に描き込んでいきます。

こうすることで、

使うコンセントの前に物がきて

使えなくなってしまったり、

逆に使いたい場所にコンセントが無い、

という問題がかなり減りました。

2、図面を見ながら、自分が住んだ気になってシミュレートする

これは”お客様の自習”になりますが、

実はこれが一番大切なことだと思います。

先ほどの1のポイントで

描き込んだ図面を見ながら

どう生活するかを考えていると、

「この辺にコンセントあった方が良い!」

「ここにあっても使わなさそう・・・」

というのがわかるようになってきます。

頭でシミュレートすることで、

コンセントだけでなく

スイッチや照明位置、収納

果ては間取りについても

正確に把握できるようになります。

これができているお客様ほど

事前に濃密な打ち合わせができるので、

お引渡した後の満足度も高いように思います。

3、迷ったらとりあえず付けておく

新築時は

スイッチやコンセントは

1か所増えたところで何千円のものです。

 

  • 各部屋にエアコンをつけるかどうか悩む
  • その場所にコンセントが必要かどうか悩む
  • TVやLAN配線を増やすかどうか悩む

 

もしそのような事で悩む場合は

「とりあえず付けとこっ」

で良いと思います。

例えば

各部屋にエアコンが

いるかどうか悩んだ場合は

とりあえず電源だけでも設けておくようにします。

こうしておくと、

あとでやっぱりエアコンが必要だという場合でも

簡単に取り付けができます。

しかし

エアコンの電源を持ってきていなかったら

せっかく仕上がっている壁をはがして

電源用の配線を通してから

また壁を補修しなければならなかったり、

壁を壊さないのであれば、

あまり見たくない配線カバーが

部屋を横断するような事態に

なります。

当然電源を設ける費用も新築時とは

比べ物になりません。

「迷ったら付ける。」

そういう考え方をおススメします。