バルコニーをビジュアルで解説/ベランダとの違いやバルコニーの種類を解説

バルコニーの種類

「バルコニーとベランダの違いって何?」

「バルコニーってどんな種類があるの?」

「そもそもバルコニーって必要?」

知ってそうで知らない

『バルコニー』について

注文住宅の設計者がビジュアルで

わかりやすく解説しました。

Q1/バルコニーとベランダの違い?

何気なく口にしている人も多い

“バルコニー”と”ベランダ”は

厳密にいうと違います。

屋根”無し”がバルコニーで屋根”有り”がベランダ

どちらも

2階以上の階から出てきますが、

違いは何かというと

屋根の有無です。

バルコニーとベランダの違い

完全に屋根に覆われているのが

“ベランダ”で

そうではないものが

“バルコニー”です。

 

そのためマンションは

“ベランダ”がほとんどで、

戸建て住宅は

“バルコニー”が多いですね。

といっても最近は

“インナーバルコニー”など

ベランダと同義の

名前のモノもあるので

2つの境は曖昧に

なっています。

Q2/バルコニーとベランダそれぞれのメリットとデメリットは?

一般的なはねだしタイプの

バルコニーとベランダでは

それぞれ下のような違いがあります。

 

一般的なバルコニーとベランダの特徴
バルコニーベランダ
メリット
冬場の室内の日当たり〇雨天時の物干し〇
夏場の室内の日除け〇
デメリット
雨天時の物干し×
夏場の室内の日除け△
冬場の室内の日当たり△

急な雨天でも物干しが安心な”ベランダ”

外部空間が屋根にすっぽり

覆われているベランダ。

ベランダベランダイメージ

 

物干し場として考えた場合、

急な雨が降ってきても

安心なのがベランダの特徴です。

 

一方バルコニーだと

物干し場として考えた場合

急な雨が降ると

どうしても洗濯物が

濡れてしまいます。

注:屋根形状によって変わります。

バルコニーバルコニーイメージ

 

そのため

外物干し重視+日中ほとんど外出している方

だとベランダにしておいた方が

安心できますね。

ベランダ、バルコニーで

物干しをする時に

一番大切な”奥行”については

こちらの記事で解説しています。

ベランダ奥行き90cmではちょっと足りない!布団干しには最低105cmは必要

室内が明るいのが”バルコニー”

屋根の形や室内の窓の

位置によって

大きく変わりますが、

一般的には

“バルコニー”の方が

室内に良く日が届きます。

 

例えば

室内が同じ間取りの同じ時間帯で

先ほどの

バルコニーかベランダの

室内の様子を比べてみたのが

下の画像です。

バルコニーがある室内の日差し外がバルコニーの時の冬場昼の日差し

 

ベランダがある室内の日差し外がベランダの時の冬場昼の日差し

 

2つは全く同じ時間帯で

日差しの入り方を

シミュレーションしたものですが

結構違いがあります。

 

というわけで、

2階LDKで南側に外部スペースを設ける場合

冬場の日差しを

積極的に室内に取り入れたい方は

バルコニーの方が良いといえます。

注:屋根の形状や敷地状況によって変わります。

また逆に夏場の日差しで考えるとベランダの方が有利になります。

Q3/バルコニーは2階以上。地上階(1階)に設けるのは?

先ほど説明した通り、

建物の2階以上に設けるのが

バルコニーやベランダです。

地上階(1階)に設けるのは”テラス”

バルコニーとテラス

一方、地上階(1階)に設けられる

屋外空間は”テラス”です。

建物に対する荷重の心配や

防水の心配もあまりないので、

より自由に作ることができます。

テラスは木製デッキのほか、

タイル張り、モルタル仕上げ

など色々と選べます。

Q4/バルコニーの種類は?

さて”バルコニー”と一口に言っても

そのカタチによって

呼び名が違います。

ルーフバルコニー

ルーフバルコニー

下の階が屋内で、

その屋根を兼ねている場合、

そのバルコニーを

“ルーフバルコニー”といいます。

画像の場合は

1階室内の屋根になっています。

奥行がとりやすい形状なので

例えば2階リビングの横に設けて

画像のように

ここでレジャーで利用したり

食事をとったりできます。

インナーバルコニー

インナーバルコニー1

インナーバルコニーとは

室内使いできる

バルコニーということで

屋根付きのバルコニー=ベランダ

となります。

 

それなら”ベランダ”で

良いじゃなかとも思いますが、

あえて

“インナーバルコニー”と呼ぶときは

画像のように空間をたっぷりとって、

“第2のリビング”として

使える空間を表しています。

インナーバルコニー2

インナーバルコニーのもう一つの特徴は

“室内の広がり”です。

インナーバルコニー3

これはリビングから見たイメージですが、

リビングが延長しているように

感じられるため、

実際の面積より

広く感じられます。

“広く感じる”ことはできても

実際には

室内面積を”削って”つくるため、

ゆとりのあるおうちでなければ

採用しません。

屋外空間をあきらめて

リビングにしてしまうか、

もしくは

サンルームのように

内部空間にしてしまうか

いつも悩みます。

Q5/そもそもバルコニーは必要?

「バルコニーは必要ですか?不要ですか?」

お施主様から

質問をいただいたときに

私はいつも

「あなたの暮らし方と

ロケーションによって違います。」

答えています。

バルコニーは不要(害)です、というのは本当?

インターネットやyoutubeで

「バルコニーは不要(又は害)です!」

という言葉を目にすることがあります。

理由としては

  • 室内で洗濯物干しできるスペースを設けるからわざわざ外で干さなくてよい
  • 1Fの庭先で物干しをするからわざわざ2Fに上がる必要はない
  • 夏に日差しを受けたバルコニーからの熱が室内に入ってきて暑い
  • 漏水のリスクがあるし、メンテナンスにお金がかかるだけ

などが挙げられています。

“一律でバルコニー不要”

と唱えている方は

特に機能性・快適性の面から

お話されていることが多いですし、

確かにそういう側面があるのも事実です。

上質な暮らしには情緒が欠かせない

ですが

機能性・快適性だけが良ければ

良い家かと言われれば

答えはNOです。

人は感情のある生き物ですので、

空間から受ける情緒も

非常に大切です。

「室内に干せるとはいっても外で干したい。」

「庭先で干すのは何となく抵抗がある。」

「バルコニーから花火を眺めたい!」

「広いバルコニーで遠くの景色を見ながら食事をしたい!」

など、

あなたの思い描く暮らしに

バルコニーが必要であれば

遠慮なく設けていいんです。

 

最近の公園のように

「あれは付けてはいけない、

これは不要、それは無駄・危険etc…」

そんなノウハウが

凝縮されて出来上がった

機能性だけは非常に高い

余分なものがなにもない、

味もそっけもない住宅

で楽しい暮らしが

できるとは思えません。

 

もちろん

夏の日射熱の問題や漏水、

メンテナンス性については

十分注意しなければなりませんが、

そこも含めて考えるのが設計者(プロ)です。

 

建物の立地条件、

バルコニーの眺望、

建て主の暮らし方

なども考慮しながら

最適なプランを計画してくれるでしょう。

その辺も検討した結果、

やっぱりバルコニーが不要

というのなら

何の問題もありません。

とにかく

“一律でバルコニーが不要”

と言い切るのは

少し違うと思います。

是非素敵なおうちにして下さい!