この記事では
“12畳1部屋を6畳2部屋の子供部屋”
として分割する場合のレイアウト例を
図面と3Dでわかりやすくご紹介していきます。
12畳の子供部屋を6畳2部屋に分割するレイアウト例をご紹介します
住宅設計をしている中で、
家を建てる時、お子さんがまだ小さい場合は
「子供部屋として空間は確保しておくけど、
部屋を分割するのはまだ良いかな」
と考える方は多く、
10年後、お子さんが少し大きくなって
2部屋にする感じの方も多いです。
今回はその、
『12畳1部屋を子供部屋として6畳2部屋に分割するレイアウト例』
を複数パターン検討しました。
本記事のレイアウトの特徴としては、
“最初に完璧な窓の位置や
家具レイアウトの2部屋を考えたものではなく
“しばらくは12畳の家族用寝室として利用して、
いたけど、子供部屋が必要になったのでこの部屋を
2部屋に分割しようかな。”
という方を想定して検討をしている点です。
ですので、レイアウトは妥協している部分も多く、
「将来のためにもっとこうしておいたほうが良さそうだなー。」
「ここは気をつけておいたほうが良いな」
と気づきが得られることもあるかもしれません。
それではご覧ください。
【改修前の間取り】当初12畳の寝室として使っていた部屋を6畳2部屋に分割

新築時は画像のような12畳の部屋を
家族寝室として利用しているという想定です。
ダブルベッド2台が親のベッド
シングルベッド2台が子のベッド
で寝ていました。
その他の前提条件として
- 画像上が北、下が南となっています。
- 部屋の南側は掃き出し窓となっていてバルコニーへとつながるため
出入りができるように家具を配置する必要があります。 - 部屋の左側は廊下となっていて南北どちらからでも部屋に出入りが可能です。
このような条件の部屋を子供部屋に変更したいと思います。
次に今回プランするにあたり
子供部屋に置く家具については
以下のルールを設けました。
子供部屋に配置する4つの家具を想定

まずは寝るためのスペースが必要ですね。
というわけでベッドを置きます。
次に子供の服を収納するためのクローゼットと
勉強や読書、教科書を収納するための机・本棚を用意しました。
- ベッド
- クローゼット(CL)
- 学習机
- 本棚
最低この4つの家具は各レイアウトに配置しています。
さて、上記のような条件で8案検討しました。
PLAN-1~3 基本的なプラン
まずは基本的なプランを3案検討しました。
窓の位置、出入口の場所があらかじめ決まっている時点で
バリエーションの幅はあまり出せませんでしたが、
- 窓際に学習机を置き、自然採光のもとで勉強できるようにした
- 窓の開閉に邪魔にならないような家具配置
という点を守るように配置しています。
PLAN-1

PLAN-2

PLAN-3

PLAN-4~5 家具間仕切りプラン
間仕切り壁の厚み分すらもったいないと考えた場合、
造作家具で間仕切るという手もあります。
2部屋の生活音の問題を考え、
2プランとも天井いっぱいまで家具を伸ばしていますが、
天井までなくても良い場合もあります。
このように家具で間仕切る場合、
壁の厚み分が節約できるので、そこは良いですが
工事費は若干高くなります。
PLAN-4

ここでは収納壁にしました。
収納にモノが入ることで、
防音材として少しは役に立ちますし、
自ずとそれぞれの活動場所が南北に離れることで
一人部屋としての安心感があります。
PLAN-5

同じく間仕切りを家具で、
今度は机を並置しました。
机の上のスペースを有効活用するため
吊り戸棚を設けており、収納量を増やしました。
今回の部屋のような窓配置の場合は
机を中央付近に持ってくると、自然採光が
確保できません。
(ただし平日は学校なので
日中部屋にいることは少ないと思います。)
PLAN-6~8 部屋間を移動可能なプラン
先ほどまでのプランは
子供部屋同士の行き来をしない場合のプランでしたが
部屋の掃除やそれぞれの毎日の洗濯物の収納
を考えると
部屋が繋がっていた方が楽です。
そこで子供部屋同士の行き来が可能なプランを3案検討しました。
共通した考え方は
真ん中に共通のウォークインクローゼットを設けることで
生活音漏れの問題の改善をはかったことと
両方の活動空間を離すことで
それぞれが落ち着ける空間になるように
配慮しています。
PLAN-6

PLAN-7

基本的な考え方はPLAN-6と変わりませんが、
- クローゼットの収納量が多い
- 窓付近に机を配置している
- 南側部屋への廊下側からの出入りとバルコニーへの出入りがやや狭い
という点が異なります。
PLAN-8

PLAN-7の応用で、
クローゼットスペースがそれほど必要でない場合、
そのスペースの一部を小物入れ+本棚に分割することで
他の収納量を増やすことも可能です。
子供部屋の間仕切りの種類と選び方
子供部屋の間仕切り壁の種類は以下の点を考えたいところです。
- プライバシーの確保
- 音の問題
- 採光、通風や、空調機器の問題
- 収納量の問題
プライバシーや音の問題を解決しようとすると
完全に間仕切る必要がありますが、
そうすると各部屋ごとで、
採光や通風が取れていること
エアコンが2室とも必要なことなど
メリット、デメリットがそれぞれあります。
普通の壁の場合、収納にする場合の2つを
ご紹介しましたが、この方法以外もありますので
間仕切りの種類について気になった方はコチラをご覧ください。

また、間仕切ることで出てくるエアコン問題についてはコチラでご紹介しています。

3畳、4畳、4.5畳etc…様々な部屋のレイアウト例もあります
今回は比較的余裕のある6畳の場合を想定しましたが、
他にも子供部屋や寝室で
様々なお部屋広さでのレイアウトもコチラで
ご紹介していますので
お時間がありましたら、そちらも是非ごらんください!
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